夜の闇
足音が夜の静寂に響く
響く
世界の中に ひとり
建物の影に入れば
街の灯りも 届かす
届かず
存在が影に溶けて
ひんやりと冷たい大気が
わたしの熱を奪って
奪って
心を凍てつかせていく
どこに優しさを忘れてしまったろう
いずこに勇気を置き去りにしただろうか
これは弱さではなく
卑怯ではないか
口先だけが達者で
中身は空しい音を立てて
立てて
わたしという悲しさに
ため息をつく
遠くで 回送列車の音
正気に戻って
なぜここに一人いるのか
月なき空へ問うて
明日という今日が来た
せめて少しでも
体を休めて
休めて
優しさ朝の光を夢想し
闇の中へ溶けていく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます