第143話
どうしてもパン屋さんに行きたい衝動にかられてから数日が過ぎようやく足を踏み入れたそこにはいくつもの美味しそうなそれが並んでいた
しかしなんとなくパン屋さんに来た感じがしなかったのは、一つ一つ既に袋に詰められていたし私の鼻と口を覆った布を通して芳ばしいかおりを感じられなかったことが原因であろう
これは仕方のないことであってどうしようもないことだけどやっぱりちゃんとパン屋さんを味わいたかった
だからまたいつの日か行けることを願っているんだ
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