第24話 カブトムシ
私はタバコを10年間吸い続け、10年前に辞めました。
一つ、先にお伝えしたい事があります。
カブトムシは決して悪くない
私はそう思います。
私が喫煙者だった頃に見ていた日本は、歩きタバコのブームでした。それから、嫌煙ブームを経て、現在の分煙ブームになりました。
現在は建物内禁煙が特に多い。喫煙所が無い建物の周りの公園やコンビニは、特にひどい。
コンビニは、もう日本の喫煙所と呼んでも過言では無いでしょう。
近くにコンビニが無い=近くに喫煙所が無い。
さらに、会社の車の車内禁煙はもはや常識レベル。
その為、駐車場のあるコンビニのお昼の時間は喫煙者達が集まっています。特に目につくのはスーツや作業着を着た社会人の皆様です。
その光景はまるで、甘い蜜に集まるカブトムシの様です。
カブトムシが集まっているコンビニは、もうお昼休みには入れません。
昔は、コンビニの駐車場は買い物をする人の為のものでしたが、今はカブトムシの為のものです。
しかし、甘い蜜に集まらず歩きタバコやポイ捨てをする「はぐれカブトムシ」達も、困るので非喫煙者は、コンビニには感謝するべきなのかも知れません。
時折、はぐれカブトムシはニュースになります。それらは決まって、マナーが悪いと評されますが、カブトムシがマナーが悪いと評される事は少ないです。
ここからは、かなり偏った話をします。
このカブトムシ化が進んだのは、私が非喫煙者になった10年前あたりな様な気がします。
私は、カブトムシは自国ファーストと同じと思っています。会社レベルの話なら自社ファーストでしょうか。
会社は、自分の会社を建物内禁煙にする事で、常識のある会社であると、世間に対してメッセージを送り自社のイメージ向上を図ります。
そして、車内禁煙にする事で、社内の非喫煙者に配慮する健康志向の高い常識的な会社であると、社内、社外にメッセージを送ります。
その結果、喫煙者の社員はカブトムシになります。
カブトムシが集まるコンビニは、カブトムシのおかげで売れる缶コーヒーもあるでしょうが、駐車場が占拠される事で、買い物がしたい人達は、入店出来なくなりなんとなく売り上げは落ちる気がします。
つまり、少なからず経済的損失があると思います。
私がもし、コンビニの経営者なら、少なくとも会社の車に喫煙車を作ってもらい、カブトムシの生成を抑える企業努力をして頂きたいと思います。
もし、「おもてなし」という素晴らしい言葉をこの国で使うのならば、社内禁煙、会社の車の車内禁煙をしている会社は、社内から生まれているカブトムシと向き合って欲しいと思います。カブトムシ化している社員はきっといているはずです。
かなり偏った意見を書いてしまいましたが、私も実はカブトムシでした。
反省すると同時に、それしか方法が無かった感じもします。
車内喫煙は、確かに非喫煙者の立場から考えると非常に迷惑ですが、少しやり過ぎ感もあります。
喫煙者は、いったいどこでタバコを吸ったらいいのでしょうか?
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