傷跡
自分が死ねないことを
知っていた
傷ついた過去なんて忘れて
生きていくんだろうと
この憎しみも
なかったことにするのだろうと
そんな自分が
どうしようもなく嫌で
だから傷をつけたのだ
辛かったことを
忘れないために
死にたいと願った
憎いと思った
わたしのことを
忘れさせないために
手の甲に
大きな傷跡
思い出した
過去の自分の話
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