みずを大切に(水を大切に)

千田寛仁

第1話 大俣産婦人科病院

 阿毎寛(あめひろし)48歳です。

 今、市内の大俣産婦人科病院で妻典子41歳の出産に立ち会っています。


 産まれてくるのは女の子で、まひろちゃん(麻寛)と名前を決めています。

 

 今必死でいきんでいる典子の手を握っています。

 

 「あ”あ”あ”あ”あ”!!!」


 激痛に耐えている典子


 「大丈夫だ典子。大丈夫!!!大丈夫!!!」


 助産婦さんが掛け声をかけています。


 「ひ、ひ、ふうー、ひ、ひ、ふー、」


 私も一緒になって、


 「ひ、ひ、ふうー、ひ、ひ、ふー、」


 そして、麻寛ちゃんが頭を出しました。


 「がんばれー、がんばれー、もうちょっとだ。」


 「ひ、ひ、ふうー、ひ、ひ、ふー、」


 遂に麻寛ちゃんが産まれました!


 「お、ぎゃあ!!!お、ぎゃあ!!!おぎゃあ!!!」


 「ああああ、でかしたぞ典子!!!よくぞ麻寛を産んでくれた。ありがとう、ありがとう、ありがとう典子!!!」


 「麻寛おめでとうーーー!!!!!」


 

 

  

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