第6話百花の王
庭園の牡丹くずるる盛夏の雪ふりにけらし妹うち笑めり
秋扇の愁ひもしらぬ牡丹園少年皇帝花くずしをり
うるはしき百花の王もしたがへるきみの髪もぞ匂ひけるかな
柳眉にもまさりにけらし緋牡丹や君子惑はし星ほろびたり
白牡丹になぞらふひとの形見なる書に記されし洪水神話
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