6月16日(木)

 学校に行くと、心無い落書きまみれの机。隠された上履き。傷付いた椅子。配られないプリント。ひとりぼっちの休み時間。見ないフリをする教師達。荷担する、友達と呼んでいた人達。


 もう、どこかに逃げてしまいたい。でもできない。逃げたらまた、責められる。休んじゃいけない。逃げたと思われてしまう。

 泣きたい。でもダメだ。泣いたらまた広まる。酷くなる。

 死にたい。でもダメなんだ。こんな理不尽な世界に納得していないまま死んじゃいけない。


『あんたはそうしてるのが分相応なんだよ』


 私の存在はスクールカーソルの最底辺。だから苛めてもいい。だからこれが分相応。みんなの認識は間違ってる。みんなみんな、立場は同じ。それに気付いてないの?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る