SSSレベルの女子小学生+女子中学生な領民

「全員、せいれええつ!」


 ミリャ先生が頑張って声を出して、宿屋の前に小学生一五名、中学生十五名、合計三十名の学生さんを並ばせる。


 全員の服装はブレザーにスカートだが、肩の部分だけが出ていたり、レースが至る所に盛り込まれていたり、タイツだったりと、制服というよりは可愛らしい服装といった印象が強い。


「こちらが領主のミキネ様です、皆さんご挨拶を!」


『よろしくおねがいしまああす!』


 元気の良い声のせいか、想像以上の小学校感!


 相沢さんに無理やり乗せられた木箱の上に立っている俺は、女子生徒さんたちの純粋な瞳に晒されて少し緊張していた。


「はじめまして、最近領主になったミキネといいます」


 ペッコリとお辞儀をして、コホンと喉を整える。


「まだこの地は町になっていませんが、皆さんが住んでくれることで町とした形を作って行けると思います。お互いに協力して、住みよい場所にしていきましょう」


『はーーい!』


 なんだ、なんだ、このこそばゆい感じは。尻尾がふにゃふにゃしそうなので、少し力を入れなおす。


「それではこれからの説明をします。まず中等部組はログハウスの作成。以前に授業で教えてますね、その実践です。一部屋四名で八個作ります。余った生徒は私を入れた三名部屋となります。小等部組はサポートをして各担当のお姉さま方についてください。質問があれば随時、私に」


 てきぱきと指示を出して、あちらはすぐに解散する。蜘蛛の子を散らす様に走り出し、打ち合わせで決めていた住民区近辺で彼女たちは作業を開始した。


 なお素材は俺がテイマーサマナーで生き物を召喚し、前回と同じ方法で回収済みである。


「あの子たちの為に各部屋に水道引いてあげたいけど、流石に私はそこまで分かりません。何か考えはありそうですか、皆さん」


「わかんなーい、あたし理科とか苦手で」


「井戸はどうでしょう、ミキネ姉さん」


 基本的には宿屋も井戸水だ。


 あの子たちの居住区にも井戸水を掘ってあげたいところだが、自然魔術といっていたし、農作物や自然を使用するなら、更に水が必要だろう。


「うーん、出来ればもう少し使いやすくしてあげたいですね」


 浅井戸だから綺麗じゃないときあるからなあ。俺は良かったけど、ここまで女子が増えると可哀想だし。


「ふっふっふ」


 傘をさしていたイヴァは不敵な笑いを浮かべながら口を開く。


「なななもエリィもまだまだじゃな。私に——コホン、我に良い考えがある」


 どこぞの超ロボット生命体の軍総司令が、毎回いいそうな口調でイヴァは私に提案した、。


「我の城の前の水源から、川を作ればいいのじゃ! どうじゃミキネママ!」


「イヴァ、流石にそれは豪快過ぎ——」


 否定しかけたとき、俺の脳裏にある映像が浮かんだ。


 PC版マインクラフトで必死に川を掘っていた俺、PS四のドラゴンクエストビルダーズでこだわりぬいた川のカーブを作っていた俺、シムシティで——以下略。


「私が生きてきたすべての知識を結集すれば行けます!」


 気がします。

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