2 初めて洗礼を受ける

 私は、小説を書くが、小説は全く読まない人間である。理由はシンプルに、活字が嫌いだが創作は好き、その上プロなんて目指すつもりはない。人の目など気にせずに、書きたい放題書ける事が大好きなのだ。そもそも私の性格からして、文字を書く事が職業となれば、多分苦痛で死んでしまう。自らの性格を理解しているからこそ、今の状況が幸せなのだ。ちょっとした空き時間に執筆して投稿する。実に満足だ。


 そして昨年の12月、なんとなく書いた小説をカクヨムに投稿した。内容は、将棋の駒で人をぶっ殺すふざけた小説である。最終章では、山が吹き飛ぶレベルまでインフレしたのを覚えている。


 さて、こんなに楽しく書いた私の処女作なのだが、投稿して間も無く、闇を見る事になる。


「文章がおかしい、稚拙」、「…の使い方がおかしい」、「将棋のルールに矛盾がある」


 何故、小学校の作文みたいに添削が始まるのだろうか?


 文章が稚拙なのは、当然私も知っているが、そもそも文章に正解があると言う考えに驚いた。多少、おかしな文章でも意味が分からないのならば、寧ろその人の方が小説家に相応しく無いだろうし、美しい文章が読みたいのならば、最初からある一定レベルの文章力が保証されている様な本を読めばいい。


 また、将棋のルールに矛盾があると言われても、それ以前に将棋で人が死んで当たり前の世界観なのだから、法律的に矛盾がある。


 どうしても、何か言わないと気が済まないのだろう。

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