カルテNo.3 どの世界でも生きるには働かなくちゃ
「そうね。ちょっとよく分からないから少し周りながら行きましょう。」
「カラカラ。かしこまりました。」
それから私はケルメス、ローチ、シシアン、クラダ、ムイジトンと順番に回ってから最終的に絞ったのがローチとクラダっていうブランド店。
うーん……ケルメスには上品過ぎるし、シシアンは何か若者向けって感じでムイジトンは男性向きだから、私はローチとクラダに絞る事にする。
「うーん……どうしようかな?」
「カラカラ。桃香様の今の手持ちなら選り取り見取りですわよ。カラカラ。」
「ブラウンにするか、黒にするか迷うし、長財布にする折りたたみの財布にするかも迷うしなぁ。」
「まぁ、取り敢えずですけど、魔法世界においてはお札とコインの区分けもありますので。」
「そうなの?」
「はい。まずはコインは1マルク、5マルク、50マルク、100マルク、500マルクはコインになり、1000マルク、5000マルク、1万マルク、5万マルク、10万マルクがお札になります。」
「なるほどね〜ってか、私の居た世界とあんまり変わらないのね。」
確かに私の居た世界だと1円、5円、10円、50円、100円、500円だと小銭で1000円、5000円、1万円だとお札になるのよね。ただ魔法世界だと5万円と10万円にあたる金額のお札がある事になるのよね。
「カラカラ。給与所得も平均年収で言えば、だいたい300万円ほどになれば贅沢しなければ衣食住には困りません。」
「え?それってつまりこういう事かしら?私がこの魔法世界に来てたった1日で1年近くは働かないで大丈夫なお金を持っているという事?」
「カラカラ。その通りでございます。」
「それって私ってだいぶお金持ち?」
「まぁ、そのまんまミラージュ・ファミリーを全員倒したら老後も安定な生活なんて夢じゃないですよ。カラカラ。」
そう言われてもねぇ〜……働かないで生活するのって憧れるけどさ。人間って仕事しないで退屈だと何か腑抜けになるって言うかさ。つまらないって言うかさ〜……
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