カルテNo.1 30歳処女。魔法使いになる。

ジャングルの中を抜け出すと市役所に着いたみたい。てか私の予想していた市役所って言うより西洋の特に中世の城みたいな雰囲気だね。


「さぁ、日野桃香さん。魔法世界にようこそ。市民権や住民票の手続きは私に任せてしてからの魔法世界の法律などだ。あと好きに街を見学しにでも行ってくれ。」


「分かりました。」


私は踵を返して市役所の人に案内されながら純情そうで若い男の人の後を着いて行きながら市役所の出入り口に向かう。なんて初々しい感じなんだろう。


儚くて女とは無縁でブロンドの髪色をしたあのショタが可愛い天使のよう……いかん、いかん。年下の男の子をそんな目では見ちゃダメよ。


「桃香様。鼻血が出ていますよ?」


既に手遅れの私。この歳になると昔は頼り甲斐のある年上の男の人が良かったけど。年を重ねると色々と経験するせいか年下の男の子も可愛く見えちゃうのよね。


30歳過ぎると胸とかお尻が垂れてきてお腹も弛んできちゃうからボディラインが崩れてくるし、肌も20代のような透き通った肌を維持するのも難しくなるって言うし。


紫外線を浴び過ぎてシミやソバカスが増えてシワも目立つようになってきて、コジワやほうれい線が目立ってきてイッキに老けてきちゃうから……


だから私はいつまでも女で居たいからボディーラインの維持と肌のスキンケアはいつまでも欠かさず毎日やらなくちゃだわ。


私は純情ボーイの案内の後、市役所を出て街の様子をガイコツメイド娘ことキャビンと一緒に出歩きながら色々と見学する。


街並みは何処かのゲームやアニメで見た事あるような街並みで煉瓦で作られた建造物が多いし道は石段で整備されており、なんか田舎のとは違った都会的でお洒落で如何にもSNSとか映えそう……


人々の服装はロープを羽織っていて大きなストリートには若い学生さんやら何やらで賑わっていて、オズの言うとてもじゃないが敵が現れるとは思えないほど平和な世界に私には見える。


「そうですわ。桃香様。ここで少しお茶をしましょう。」


「えぇ。良いけど私は生憎手持ちが持ってなくて……」




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