第14話 長年の想い…-ずっと好きだったんだよ…大翔-
ねぇ、私ずっと好きだったんだよ?
私と貴方とお姉ちゃんと3人で昔からずっと一緒にいたのにね。昔からドジで間抜けな私をいつも優しく見守ってくれてたね貴方は……
でも、貴方は私じゃなくて他の女の子を選んだよね
。そうお姉ちゃんを選んだ。
お姉ちゃんも私と一緒で貴方の事が好きだった。私、お姉ちゃんだったら貴方の事を諦められた。
だって、お姉ちゃん見た目は私と全然一緒なのに私と違って、落ち着いてて、明るい時もあって、弱音も愚痴も言わない、気さくに誰とでも話せるし、料理や裁縫も上手でさ。
私なんか、お姉ちゃんみたいに落ち着いているわけでもないし、面倒くさがりで、ちょっと不器用だから私は貴方とお姉ちゃんの仲を素直に応援できた。
だって、お似合いのカップルだもん!
でも、お姉ちゃんは死んじゃった……殺されちゃった……
貴方も重傷で10日間は目を覚まさなかったの覚えてる?お姉ちゃんが死んで貴方も死んでしまったらって考えたら涙が出てきて……
貴方が目を覚ますまで、ずっと付き添っていました。そして、貴方は目を覚ましました。だけど、貴方は自分の事より、お姉ちゃんの安否を私に確認しました。
私は、どうすれば良いか分かりませんでした。結局、私は貴方に辛い現実を突き付けてしまいました。私は最低です……
貴方は病院を退院してから私の家に引っ越して家の店で働きました。貴方は真面目に働いて、お客さんからの評判も良いくらい働いてます。
だけど貴方は、お姉ちゃんと同じで弱音を吐かない人。本当は泣きたいくらい辛いのに。誰かにすがりたいたいのにね。
私、本当は知っているんだよ。貴方は病院の屋上でお姉ちゃんの名前を叫びながら泣いていたのを私は見ていました。
私は凄く辛かったです。好きな人が辛い姿を見るのが凄く辛かった。ねぇ、出来るなら私は貴方の傍にいたい。
貴方が辛い時に優しく包み込む様に抱き締めたい。貴方の涙を拭き取って上げたい。
大翔……
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