第2話

一人の男がいました。祐一には二人の友人がいた。謙一と、裕二だった。


罪とはなんだろう。一人の男もミスをする。仕事上でも社会生活の中でも。

例えばバスの中で、席を譲ろうか譲らないか迷ったあげくに声を掛けてみたら、自分より健康体の婆さんだったということもある。


罪とは必ず生ずる。ネジとは必ず磨耗する。電気信号でさえ極たまにズレるときがある。


何もかもを信じるのは危険だ。何もかもが平穏なとき、それは続かずにバランスが壊れてしまう。


何故なら平行が保たれてる状態が続いている状況こそが異常だからだ。

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