口の底

出口はあるのだろうか

噛み殺した物体を飲み込む

美味しいやら不味いやら嬉しいやら悲しいやら

舌先が痺れ、甘く、苦く

なんとも言い切れない

ぬめった舌が口内を縦横無尽に駆け巡れば

後味なんてものを探し出す

それは唾液と共に、ごくりと消えていった

塗りつぶされた食堂

刺激に嘆く胃袋

溶けて解けて流される

口にしたアレは、もういない

アレは口の底で消えてしまった

あとは残骸が残るだけ

口は底、口は破壊、口は底

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