肩が痛いと思ったら

倒れた

倒れたと言うより気持ちが悪く

ふらついた頭で病院に行った

朝も昼も食事と水分をとっていたのに

悲しきかな、悲しきかな

体は不調を訴え、病院まで行かせた

熱中症なのか脱水症状なのか分からず

名前も分からない点滴を打つ

人生初めての点滴だった

長い針が体内に入り

そこから、とく、とく、とく、と

脈を打つごとに冷たい何かが体内に入り込んでくる

そして鈍い痛みに「ああ、祖父は痛がっていた一つだ」

思いが溢れ出し、病人が気弱になる意味が分かった気がした

うと、うと、うと、と目蓋が降りて

気づいた時には、二時間で終わります、と言われた点滴の中身は

少しだけになっていた

万全とはいかないが元気にはなった

最初を思い出しながら、最後は「いい経験になった、うん、創作につかえるな」と

どうしようもない考えが浮かび、財布は軽くなるのであった。

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