第23話

ここへ来て、3日・・・

そう僅か3日目・・・


なのにもう、何十年もいる気がする。


毎日が、濃い。

ここが普通で、僕のしてきた生活が、異常なのか?


それはさておき・・・


トゥルルル


室内の電話のベルが鳴る。

さくらか・・・


「はい、会田です」

「あっ、泰道くん、私、さくら」

「さくら、どうしたの?」

「今日、私オフだから、また明日ね」

「OK」

オフって、芸能人じゃあるまいし・・・


まあ、働きづめだと、オーバーワークするな・・・


食事とかは、子供じゃないんだから、自分で何とかするか・・・


さてと・・・


ドアを開ける。

そこには、意外な動物がいて、眼があった・・・

じっと、こっちを見ている・・・


場合が場合なら、にらめっこだな・・・


でも、驚かなくなっていた・・・


コモドドラゴンや、アリゲーターがいるんだ・・・

こいつがいても、おかしくないな・・・


許可・・・やめておこう・・・

細かいことは・・・


「ゾウガメさん、あなたも従業員ですか?」

当たり前だが、答えない・・・


あれ?

甲羅の上に、何か置いてある。

僕宛の手紙・・・


よく落ちなかったな・・・

いや、気にしてたら、やっていけないな・・・


手紙を読んでみる。


【泰道くん


おはよう。

いい天気だね。


この子は、ゾウガメのファントくん。

仲良くしてあげてね。


じゃあね】


エレファントだから、ファントね・・・

ふぅ・・・


フクロウの竜が飛んできた。

静かに飛んできた。


まあ、うるさく飛んだら獲物は逃げるな・・・


ファントの甲羅の上に停まる。


竜の前に、腕を差し出す。

竜は、それを無視し、僕の肩に停まった・・・


こっちを見る・・・


「お前、なかなか可愛いな・・・」


さてと・・・

しばらくは、動けないな・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る