　しばしばグーグルで検索する。仕事以外のプライベートでの情報検索は、同じような単語を検索する。アマゾンでも気に入っている同じような作家を検索する。マンネリ化した生活を送っているせいか、どうも世界が狭い。そんな時、全く興味のない本をあえて買ってみたりする。するとたいていは外れであるが、ときにはみずみずしい感動を与えてくれる。何かを選択するときに全くの偶然に頼るということも時には必要なのだと思う。

　自分の意志で行動してばかりだと、単調になりがちだ。だれかが誤配の重要性を説いていたが、まさしく誤って接続することに意義があるのだ。

　ということで、今日は目的をもたずに歩いてみた。おじさんがつれている犬を観察し、普段入ることのないラーメン屋を凝視し、普段なら敬遠するような、マックのファーストフードで昼食をとった。

　その結果、なにがかわったのか。何も変わらないが、近所の風景は様々な視点でとらえると、血の通った他人の温かい生活感を感じることができる。ああ、おなじ近所に共に住んでいるんだなぁ、と感じることでなんともいえない一体感にひたることができた。

　さて、これから新鮮な視点を得るべく、アマゾンで読んだことのない作家の本を物色しよう。そこから新たな検索ワードを見つけることができるかもしれない。