第10話 気持ちの音

君に背中を向けて

音楽を聴いていたら


ふいに君が僕の背中に寄りかかってきた


好きな曲を聴いている途中だったから

そのままにしておいた


君は僕の背中から何かを

読み取ろうとしているみたいで

じっと耳を澄ませていた


僕はバレて困る何かに、

少したじろいだけれど


君の体温がやけに

心地よくて

やっぱりそのままにしておいた


聞こえる?

僕の気持ちの音


仕方ないから

今だけ素直に聞かせてあげるよ


君への気持ち



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