第19話 宇宙規模の変態とは

(そう言えばさ、前の世界じゃ勇者に会ったんでしょ?此方の勇者にも会ってみる?)


 ……もう会ってますけど?


(いやいや、会ってないじゃん、ボケた?)


 ブサを無かった事にしてんなよ!!


(うっさい!あんなのが勇者な訳ないでしょ!)


 本音出たー自分がやったからって無かった事にはできないんだぜ?


(くっそ!お前の世界どうなってんだよ!変態しか居ないの?ねぇ!居ないの!?)


 逆ギレしてんじゃねーよ……大体二回目のかっぽーはマトモなんだろ?いいじゃんそれで、ブサなんて地球から見れば鼻くそ程度のレベルだぞ?


 真性の変態なんてあんなもんじゃないからね?むしろ運が良かった方だよ!


(地球どんだけーーー!!)


 宇宙は広いよな、そして、鼻くそ程度の地球に鼻くそ程度の変態、宇宙の変態ってどんなんだろうな?


(やめろっ!考えたくない!あれがマトモな方ならあれでいいからっ宇宙はイヤッ!)


 それでいい、考えてもひたすら不毛になる話をして何になるよ?冷静に行こうぜ?


(ううっ犬に慰められる神様とかヤダー)


(安心して下さい!犬になる前は人間ですっ)


(だから?) だからなんだよ


(何なんですか!八つ当たりみたいなの!やめてください!大人げないっ)


 へいへい、じゃあ会ってきますけど?可愛いんですか?美人ですか?


(そう言うの気になんの?ブサのせい?)


 可愛いって言って欲しいなって?


(お前がかいっ!)


 よーし、会おうぜーみーちゃんも可愛いねって言ってくれるよー!


(動機が不純……まぁいいよ、教会連れてくから、自由にしてー。)


 あいあいさー。



 四日後、例の如しシスター長がお迎え、ぬいぐるみになった俺にニコニコですよ?ワサワサ触ってみーちゃんを嫉妬させた、みーちゃんのが可愛いよ?安心して?


「ンミッ!!」にぃにはみぃのなのっ!!


 はうんっ!!そーだよ!にぃにはみーちゃんのだよー!こんなに可愛い子宇宙一だよっ


 みーちゃんの可愛さに悶えながら教会に着いた、チッ!


「では、勇者様がいらっしゃいますのでご案内しますが、大人しい方々なので、もう一人のあの方とは違うと思います……はい。」


 軽くトラウマじゃねーか……


コンコン「失礼しますお客様をお連れしました」


「はい、どうぞ」


 お?可愛い声じゃない?期待しとく?


 扉を開けると全裸、じゃない男女がイスに座っていた、ほぅ?あれは所謂美男美女?


 シスター長が俺たちを中へ入れると二人が?な顔をした、てっきり人間かと思ったんだろう、残念だったな、さぁ!可愛いと言っていいのだよ?遠慮しなくていいさ!


「「あっ!」」え?


「あの……彼女犬アレルギーで俺も猫アレルギーなんですよ、すみません出してもらっていいですか?」


 ……みーちゃん「ンミ」なの


 せーの!シンクロキックー!!


 俺は女を、みーちゃん男を、全力で殺らせていただきました。


 窓を破って突き抜けた男女を見て、呆然としているシスター長を置いて帰る。


(なにしてくれてんのぉー!!)


 アレルギー持ちなんか会わせるんじゃねーよ!お前の責任だからな!


(ちょうお!アレ?る?なにそれ!?)


 知らねーのかよ?神様のくせによ?動物に会うと体が拒否反応起こして目が痒くなったり湿疹がでたり、下手したら呼吸困難で死ぬぜ?


(ええっなにそれ!知らない地球独特!?)


 ばーろー!誰にでもなる可能性を秘めている神秘だよ!


(な、なんて恐ろしい神秘っ……これは確かに私が悪かった……無知は罪よ……)


(なんか違うような?)


 ふんっ俺たちにアレルギーだとぅ!けしからんわっ!二度と会うか!


 みーちゃん咥えて転移!お庭でみーちゃんとおこの祭り!大将を加減して殴る!理由を知らないで何故か殴られて震える大将、文句なら神様に言いなっ!!


(かっ可哀想ですっ!!!やめてー!)



 その後男女のかっぽーは神の遣いを蔑ろにしてとても後悔したような、大怪我したが。


 俺にとってマトモに会える勇者がブサとか終わってるわー。



「ンミミーンミィ」にぃにのかわいさを、りかいできないにんげんは、つみなのー


 ほんまやで、みーちゃんの可愛さを理解出来ないとか論外だろ?


(もう……この兄妹だめな方へ走ってる)


(加速的ですね、でも可愛いは全宇宙共通なのに……)


(お前も大概崩壊してんだけど?)


 この世界が崩壊すればいいよ。


(みーちゃんメテオの準備やめて!!)

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