=ブレイクタイム2=
著者の体験談を使って、神様は身近にいるという話をしよう。
著者は身内とはあまりうまくいっておらず、病気との兼ね合いもあり、死ぬことばかり考える時がやはり出てきてしまう。
病気だとわかっていても、この手の病状はなかなか理解してもらえない。他人はもちろんのこと、家族でも難しい。
長年うつ病だと診断されていたが、まったく別の病気で双極性障害というものを
今から十年ほど前のことだ。病状が悪化し、毎日死ぬことを考えるようになった。このような霊感を持っているため、自ら死ぬことがどれだけ自分勝手なことで、してはいけないことかはわかっているが、病気である以上止められないのである。
そうすると、自分を責めるのだ。そうして、悪循環へ
ある日、家族に死ぬことを考えるのだと正直に告げた。返ってきた言葉は、
「だったら、死ねばいいだろう」
だった。私は暴力を振るい、その半年後に失踪した。恨んで憎しみ、家族を許すことは到底できなかった。
その数年後、とある方と出会った。その方は前世で兄弟だった人で、初めて会った気がしないほど話はよく合った。
家族との話をその方にした。そうしたら、このように言ってくださったのだ。
「そういうふうに言われたから、あなたは今生きてるんです。それを聞いて、怒ったから生きる気力を取り戻したんですよ。だから、よかったんです」
と。
このような前向きな回答ができる人は、その人しかいなかった。他の人は絶句するだけであった。
共通の知り合いから聞いた話だが、その方は、決して幸せな家庭で育ってきたのではないそうだ。
父親はこれ以上子供はいらないと思っていたが、母親はなんとしても産みたかったそうで、出産まで内緒にして、望まれない存在として生まれた。
自分の存在は無視され、誕生日など祝ってもらったことなど一度もなかったそうだ。
父親は暴力を振るう人で、母親はいつも血だらけで、それを助けたくても、子供でも殺されてしまうような厳しい環境だったらしい。
そんな家庭環境で育った大人は、もちろん自身に否定的になり、憎んだり恨んだ時もたくさんあったのだと思う。本人は何も言わなかったが。
しかし、その方は自身の力で、その暗い過去から、様々な方法を試して、失敗してはまた試してを繰り返し、私と会った時には、とても明るい方で、シラフなのにお酒を飲んでいるようなハイテンションな方だった。
どんなことでも、誰かのせいにもせず、前向きに捉えて、アドバイスをくれるような方だった。
だが、その方は三十代前半で白血病で亡くなられた。亡くなったその日の夜、私のところへわざわざ来てくださった。その時はもう、その方は神の領域だった。
このように、数はとても少ないが、神になっていてもおかしくないが、決まりである以上一歩手前で霊層が止まって生きている方もいるのだ。思っているよりも、神様は身近な存在なのである。
おそらく、この方は懸命に努力をされ、三十代前半で神の領域に達したため、この世界にいる必要がなくなり、神界へと行ったのだろう。
その方は、前世の家族も全員、神となっているため、本来の親兄弟に現在は囲まれ、ご結婚もし、新しい家族もできて幸せな生活を送っている。
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