⭐ッ子

翌桧

最初ーン ※羊です。

プロ☆ローグ

※この物語はハクションです。


―ある日、空から飴が降ってきた―

そして……うちになんか来た。


「ということなんです。」

 ……らしいです。


「で、お前ら誰だよ!」

「あれ、説明してなかったっけ?」

「いや、お前『ということなんです。』しか言ってないやん!」

「あ、関西弁。」

「しゃーないやん、ちっちゃい頃関西に住んでたし、気ぃ付けてるけどたまに出るんや!」

「じゃ、なんで今、家に住んでるの?」

「いや、関西いたときも家に住んでたから! 関西って地方名だから! マンション、アパート、関西みたいな並び見たことある?!」

「賃貸とかじゃ……。」

「ないから!」

「えー、では次の質問です。あなたの身体はメッシュ生地ですか?」

「馬鹿なのか! なんだその質問! あたしの身体に風穴空いてるとでも?!」

「えっ、羽毛ですか?」

「鳥か! てか、なんでお前らからの質問が先なんだ! 普通、この状況はあたしからだろ。」

「次の方どうぞ。」

「呼ぶな! ここはあたしの家だ! そして、なんでお前らあたしの家のトイレに座ってんだ! しかも、大勢で!」

「100人乗っても……

「大丈夫じゃないよ!」

「イナバ物お

「言わせねぇよ! まず、これトイレだよ!」

「ディン!」

「最後の機械音いらないよ! 誰がわかるんだよCMの最後の機械音の『ジャン!』の部分なんて!」

「あれは、『ディン!』でしょ?」

「『ジャン!』だろ! って、どっちでもいいよ!」

「ま、今日は97人しか来てないけどね。」

「充分だよ! てか、トイレに97人もバランス良く乗ってるのそこそこすげぇよ! 組体操か!」

「あざーす。」

「てか、さっきからお前しか喋ってねぇけど、後の96人何してんだ!」

「ババ抜きだけど。」

「トランプ52枚しかないのにどうやってんだよ。」

「ジョーカーちょっと多めなの。44枚もあるからね。」

「多すぎだろ! もう、ツッコミどころ多すぎて、わけわかんないよ。 ……枚数偶数だと、1位が同時上がりするだろ!」

「あぁ、1枚はトイレに流してるから。」

「流すな、トイレ詰まるだろ! てか、1人1枚ずつなんだから1枚流したら、1人余るじゃねぇか!」

「1人流しちゃいいじゃん。」

「怖ぇよ! てか、余計トイレ詰まるだろ!」

「じゃ、明日からよろしくお願いしまーす。」

「何が?!」

「じゃ、撤収!」

「いや、待て待て待て! 帰るな! 何なんだ、お前ら!」

「最近、飴降ったじゃないですか?」

「まぁ、うん。」

「ってことです。」

「だから何が?!」

「撤収!」

「待て、帰るな! さっきの話続けろ!」

「ええっと、なんだっけ? 私が暇つぶしに消費税率引き上げるって話だっけ?」

「だとしたら、殺してる。」

「で、最近、飴降ったじゃないですか?」

「うん。」

「まぁ、それは関係ないんですけど

「あ、関係ないの?! 冒頭の語りなんだったんだよ?!」

「あれは、大阪のおばちゃんが空飛んでるときに落としただけらしいです。」

「充分問題だ! 空飛んでるおばちゃん見たことねぇよ!」

「大阪のおばちゃんは図々しいって良く言いますからねぇ。」

「図々しさで人類の歴史を変えるなよ。」

「……アンハ〇ンマン。」

「そいつは空飛ぶけど、大阪のおばちゃんじゃねぇよ!」

「ま、端的にいうと、最近空から星消えたじゃん?」

「急になれなれしい。ま、そうだね。」

「で、私たちが、この家に来た。」

「うん。」

「つまり、私たちは星。」

「ん~?! 一個も式が成り立ってないぞ?」

「けど、私たちが星っていうのは事実だし。」

「嘘つけ! じゃ、証拠は?」

「じゃ、これでどう?」

「……回ってるだけじゃん。」

「自転です。」

「馬鹿なのか!」

「じゃ、これでどうです。」

「……えぇい、あたしの周りを回るな、鬱陶しい!」

「公転

「じゃないから! 誰でもできるよ!」

「では、さっきの言葉を検証するため、生後1か月~8か月の赤ちゃん、そしてクララを用意しました。誰でもできるのでしょうか? では、公転と自転開始!」

「そもそも立てねぇじゃん!」

「はい、クララ以外はできませんでした。」

「クララが立った! って、あたしに言わすな! お前が言えよ!」

「はい、お疲れ様でした。トイレに流しましょう。」

「流すな流すな!」

「下水道通る時はちょっと臭いかもしれないけど強く生きるんだよ。」

「それ、某SNSで炎上した風俗嬢! 金魚をトイレに流した人のツイートでしょ!」

「えー、子供はちゃんと元居た全国の迷子センターに戻してきました。」

「さっきの全員迷子?! クララも?!」

「えー、続いて、人生の迷子を連れてきました。」

「連れてくるな!」

「76億人ですね。」

「地球人全員?! てか、ほんっとお前誰だよ!」

「だから、星だって。」

「証拠は!」

「もうないよ。」

「星なら光れるでしょ? 光ってみてよ。」

「惑星だから光れないよ? 見てわかんない?」

「わかんねぇよ! お前どっからどうみても人間の女じゃねぇか!」

「馬鹿か。」

「殺すぞ、こらぁぁあああ! せめて疑問文にしろよ!」

「まぁまぁ、持ってる魚雷を置いて。」

「んなもんもってねぇよ!」

「で、潜水艦さん、」

「誰が潜水艦だ!」

「だって、魚雷って……

「言ったの、おぇだよ!」

「えー、私は星です。」

「もういいよ、星で。」

「えー、これからは代わる代わる私たちが1人ずつあなたの家に訪れます。いわゆるホームステイですね。」

「どうでもいいけど、超棒読みだな!」

「って、冒険の書に書いてあります。」

「冒険の書にそんなこと書いてるの?! なんだ、セーブデータか?!」

「えー、説明は以上となりますが何か質問はありますか?」

「もう、ねぇよ! どうにでもなれ!」

「はい、では、そこのあなた!」

「ないって言ったじゃん!」

「じゃ、撤収!」

「はぁ。」

「はい、撤収ですよ。」

「するか! ここは、あたしの家だよ!」

「はいはい。」

「あしらうな、あしらうな! 腕を引っ張るな!」

「あ、太陽から近い星に訪れます。じゃ、明日からよろしく~。」

「それ、鏡だよ! 自分に向かって言うなよ!」

「じゃ、ばいばーい!」

「はいはい。」




―星は家を出て行った―


「………………あとの96人なんで来た?!」


―こう……て……の……た―


「無意味なノイズ! さっきから誰だよ!」


―地球です―


「おぇは喋るなよ!」


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