雑詩棚
帰鳥舎人
夕陽
夏の午後
あなたは
好きだよ、
と
花を摘むように言葉にする
私は俯いて
自分の場所を確かめる
気づかないうちに
夕闇は足元から侵食し
光は辛うじて
あなたの左肩に
わたしの右胸に
掴まっている
それが何であるのか
なんとなく
私は
知っている
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