第4話母

「ただいま」

「美優こんな時間までどこ行ったの?」

「ちょっと公園に行ってたの」

「公園?そんな時間があるなら早く帰ってきて勉強しなさい!大体門限を破るなんて何を考えてるの!」

「ちょっとくらいいいじゃない」

「いい?高校受験は中学に入ってから既に始まってるのよ!あなたは中学受験をしなかったんだから門限までに帰ってきて勉強することくらい出来るでしょ?」

「・・・いい加減にしてよ」

「いい加減にするのはあなたの方でしょ!お母さんはあなたのためを思ってこんなにも尽くしてるのにそれが分からないなんて」

「それがウザイって言ってんの!私は学歴なんかより友達と一緒にいたいの!友達ともっと遊びたいの!もう窮屈なの。私も皆みたいにマンガも読みたいしゲームだってやりたい。カラオケにだって行きたい。」

「何言ってんのよ!学歴や偏差値がどれだけ大切だと思っているの?あなたにとってメリットしないのよ」

「メリット?こんなに窮屈で苦しい思いをしてまでいい学校に入りたいなんて思わない!」

どうして?私は美優のことを思ってやってるのに。この子はどうしてこんなにも尽くしてるのが分からないの?

分からない。分からない。分からない。

どうして?

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