第2話公園
学校の帰り私はまだお母さんもお父さん優しくてお兄ちゃんがいた頃によく家族で行った公園に来た。
「ここの公園小さいけど落ち着くな」
「あれ?美優じゃん」
「理沙」
理沙は同じ塾に通う友達だ。理沙も超難関校を目指しているらしい。
「門限大丈夫なの?」
「なんかもうどうでも良くなっちゃって」
「なんかあった?」
「別にふつー」
「そうなんだ」
「この間言ってたマンガ後で貸してよ」
「いいけど美優のうちってマンガ禁止だよね?」
「いいのよ。バレなければ」
「なら今持ってるから」
「ありがとう」
「私そろそろ帰るね」
「バイバイ」
「また塾で」
帰りたくない。あの家には自由がない。
うちはマンガもゲームも友達と遊ぶことも禁止されてる。
「そんな時間があるなら勉強しなさい!」
「中学に入学した時点で高校受験は始まっているのよ!」
この一点張りだ。正直どうしてそこまでするの分からない。別に気分転換に友達と遊んでもいいじゃない。たまにならマンガもゲームもしてもいいじゃない。
なんで私ばっかり。帰りたくないな。
いっそ家出をしてしまおうか。
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