第17話 空飛ぶ学校


君に出会えたことで

見えたこともあるし

君に出会えたことで

無くしてしまったものもある


ありがとう、と言うだけで

呪文を唱えられる

難しい問いも

力に変えていける

愛する証を学ぶ

その途中に 僕たちはいる

人はみな 光のなかで

恵みの雨に 打たれている


校舎へつながる道筋で

どれだけのものを与えられ

どれだけのものを

返せるだろう

ここまで大きくなったと

でもずっと小さいままだと

大空へ羽ばたく時を

見守り見届け

叱られたままでも 充分だと

気づくのが遅くても

呆れたりなんか しないと


今まで勝手にひねくれてごめんと

謝っても

君は怒ってなんか いないだろう

勝手に気を遣うなと

笑ってしまえるのだろう


もしも孤独と思っても

もしも迷子だと思っても

君のために費やした

僕のための修業でも

身近に居続けた

育みの 優しさで

またそれぞれの道ですよ、と。


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