第5話 時には身寄りのない女優のように


それなりに幸せだった

特に好きなわけじゃない

毎日が宝物のように光ることはない

苦しいこと半分 置き去りにしたい

未来にとって代わって 君に宣告するよ

愛しているとはよく言ったもんだ


好きで好きで好きで仕方ない恋ほど

後になって忘れるもんさ


自分の人生を誇れるほど長く生きてない

君が送った手紙 まだ読めてない

僕に選択肢は残されてない


気が遠くなるほどの時間をかけて

次の扉を開けてみたいな

大空に抱かれるほど高い場所で

一人ぼっちに叫んでみたいな

幕は自分で引いてみせるよ


時には身寄りのない女優のように

ライトを当ててみてもいいんじゃない

僕の弱さが君を自由にする

確かめたわけじゃないけど

センスはあると思ってるよ


回り道をして一番強い光を手に入れたいな

怖がりなのが玉にキズ

失敗はしない うまくやってみせるよ

つまりは全部 君のため


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