第71話 「去年ルノアールで」

普段、切ない儚いが大好きだとよく言っているのですが、「面白い」も大好きです。


「アメトーーク」は毎週録画ですし、

ダウンタウン世代なので、

多感な時期に「ごっつええ感じ」を観ていましたし(笑)

最近は「テレビ千鳥」も毎週録画に追加されました。


松尾スズキにクドカンや、みうらじゅんも

「面白い」の人々。

いや「面白切ない」とか「面白い○○」の人かな。(笑)


そんな事を思っていたら、

昔買った本を思い出しました。


それは、せきしろさんの「去年ルノアールで」という本です。


ルノアールという喫茶店での妄想話と思っていたら、今裏表紙を見るとエッセイと書いてありました。


えー、これエッセイだったんだ!!(笑)

10年以上も前に買ったのに今知りました。


その中でも私が笑ったのは、


ルノアールにて、作者の隣に座る親子の話です。


「ごめんなさい」と父親に謝る子供。

「何がごめんなさいなんだ」と問い詰める父親。

「車かじってごめんなさい…」

車かじってごめんなさい!?

予想だにしなかったシュールなセリフに

作者は驚いて、

なぜ車をかじったのか、

何が子供に車をかじらせたのか、

単にお腹がすいていたから?

それともそこに車があったからみたいな哲学的な理由で?

と色々思う。


みたいなお話です(笑)


そんなルノアールで起こった数々の事柄に、

妄想を膨らませている本なのです。


このエピソードに関しては、

読んだ当初は笑いましたが、

今子供がいる身としては

笑えません。


だって、子供って「なんで?なんでそんなことしたの?」の連続ですから(笑)


なんで真冬に着替える時、

わざわざ裸になってから着替えを探すの?


なんで歯を磨いたのに、

うがいは忘れるの?


なんで震えているのに上着着ないの?


などなど、生活の細かい「なんで?」は尽きません。


ちなみに、うちの息子は

車は噛まなかったけれど

テーブルを噛んで

「なんで!?」と思ったり、

外で拾ってきたパチンコ玉を飲み込んで

「なんで!?」と思ったり。


友達のお尻をお互いふざけて触って、

その触った手の匂いを嗅いで吐くという。


あまりのどうしようもなさに、


「なんで!?」以上に

「バカ!!!!」と言いたくなることの

数々が沢山ありました。


と、うちの息子の恥を散々晒しましたが…(笑)


面白い本のお話でした。


あ、最後の息子のエピソード酷すぎて

本の話が薄れちゃったなら、

すみません。


でも、「妄想喫茶(ネバーランド)へようこそ」

「無気力文学の金字塔」と帯に書いてある

本なのです。


シュール好きな方にはオススメです。

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