第20話宿題監禁?合宿②
「姐さん頑張ってますか?」
あれからカインとクライスはすっかり舎弟になっている。
彼等の性癖は今後の生活で大丈夫なのだろうか。素敵な女王様の様な女性が現れる事を願うばかりだ。
「カイン、歴史をちょっと教えてくれ。記憶喪失だ」
ぷッと笑われて問題を見てくれる。
「暗記って大変ですよね。父なんて良く法律覚えてると思いますよ」
そう言いながらこれは何年、王は誰としっかり教えてくれる。十分に記憶力あるよ。
もうこれは殆どカンニング見たいなものだがカインのお陰で歴史の宿題が無事に終わった。
「姐さん。。お願い!」
そんな風に言われても可愛くないぞカイン。
しかし、教えて貰ったので仕方ない。
カイン御要望のストーリーで私はギロっと睨み付ける
「全く。全部教えたら私の為にならねーじゃねーか!」
怒鳴りつける。
「だって姐さんが。。。」
「はあ?!断れただろ?それとも恐くて断われなかったか?!」
胸ぐらを掴んで更に睨む
「ああ。止めて姐さん」
私は何をしているんだろう。。逆に止めてと言いたい。
「はあ。満足したー」
そう言って嬉嬉としてカインは部屋を出ていった。やはり彼の将来が心配だ。
お昼ご飯タイム!!
やっと休憩だよ。疲れたよ。脳みそがクタクタっすよ。
ご飯ー!ご飯ー!ダッシュ!
「お疲れ様!どう?進んだかい?」
王子がニッコリと微笑む。
「後は生物と音楽!!」
私はVサインをする。生物はそこそこ。音楽は量は多いが楽しいので大丈夫。
ご飯美味しそうだー!
この世界のご飯はフランス料理とイタリア料理を混ぜた様な感じだ。白米文化でないのが残念なのだが。
今日のお昼は魚介類たっぷりトマトスープのパスタとデザート!
フラーム家の料理人。うめー!!流石です。絶品です。
お昼でこのレストラン級のパスタなら晩御飯が今から楽しみだ。
食後は1時間程休憩する。お腹いっぱいだと声出ないからな。
休憩中は音楽の宿題を少し片付けよう。
楽譜の編曲っと。ピアノを借りて仕上げていく。
ふんふん。こんなもんだな。終わってしまった。音楽の宿題は早く終わるなあ。
次は夏休み明けに1曲歌う。これはやらなくても大丈夫だな。
「姐さんは独唱は何にするの?」
クライスが聞いてくる。
「それ僕も知りたかった!」
カインも寄ってきた。
「ある晴れた日に」
私は答える。ゲームの世界だからなのかこの日本人女性、蝶々夫人を題材としたオペラが存在する。前から歌いたいと思っていた。
「僕はジャ・イル・ソーレ・ダル・ガンジェにするよ」
とカイン。おお!バリトンか!やるなあ。
「僕はアヴェ・マリア」
クライスのアヴェ・マリアか。そりゃ綺麗だろうなあ!
残りは生物の宿題を残して文化祭コンクールの練習をした。
チェロのジョージが居ないと曲の重みが違う。
重厚感はチェロ復活で戻るとして。後は何が足りないんだろうなあ。
「なあ。もう少しこの曲の思いと言うか作曲家の気持ちや作詞家の気持ちを考えないとダメだと思うんだよなあ」
「楽譜通りだけだ。今は」
「ルナリーって音楽だけは才能あるわよね」
キャサリンが感心したのかバカにしたのか呆れた様に呟く。
だけって、言うなー。でもその通りだ!!
今日の練習はここまで。1から我が祖国を聴き直しした。
晩御飯はフルコースだった。こんなの食べた事ないっす。美味い!幸せ!
やっぱり合宿を堪能する為には宿題を終わらせねば!!
と心に決め食後に生物の宿題を皆のいるリビングルームで一気に終わらせた!
ルナリー、やれば出来る子。自画自賛。
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