第15話 トイレの話なのだ

という訳で、私は会長・社長のトイレ掃除員をことわった。後悔するかもしれないが、後がまに技術畑でいた頃、私を怒るから一週回って泣かせていた「あずさ」さん(彼氏(アムラーのトラック野郎)に失恋した大人の相手として私の事をつきまとっていたな。いくら言っても、仕事のミスはお酒を一緒に飲めば帳消しという独特の感性に私は泣かされ続けていた)が抜擢された。彼女の雇用形態は知らないが、少しだけ嫉妬した。それくらいには会社の事を想っているんだな。と、逆に照れてしまった。そんな私を社長は「ぱんつ」と呼ぶ様になった。

だから「ぱんつ」の帳面付けの必要性を係長に質問した。そしたら、あきれ果てられた上に「今すぐ」には要らないけれど「データーベースを使い、女性従業員を調べて一人一人に聞くか?経理の領収書を数えてくれば」「千円単位のおよそでいい」と的確なアドハイスをくれた。

まさに、案ずるより生むが易しだ。

そうして、私の悩み事は解決したのだった。はぁーすっきりした。今日はお祝いに※※※※で、アルコールを一杯飲んでこようと、私は晴れやかな気分になった。モグラならんちゅう?達は、まだレンタルされているだろうか?

もう別の金魚に代わっていたら残念だ。らんちゅう?君達よ。どうかまだいてくれ。と、切ない気持ちが駆け抜けた。


それで、バス停で堺東駅行きのバス待っている。この前行ったばかりなのに、次の来店はもっと日を伸ばさなければならないな。と、ぶつぶつ言ってたら、「いずく」少年のコスプレと、同じバスを待つ二人連れにひそひそされた。「ヒロアカ」好きな私も吠えてる時は「ばくごう」少年並なのだが、普段は「りきどう」少年や「みのる」少年の様な性格なのにと、思っていたらバスが来た。

堺東駅の一歩手前のバス停で降りた。二人連れは、まだ爆笑していた。そんなに「ウケる」のだろうか?まぁいい。とりあえずは※※※※だ。らんちゅう?君達よ。どうか接客してくれ。

「何名様ですか?」従業員の女性は明るく声をかけてくれた。「一人です」と落ちついて答えたら「カウンター席でも良いですか?」と、申し訳なさそうに言われたから「金魚を見に行ってもかまわないのなら」OKですと答えた。従業員さんは笑顔で「お料理が冷めたら、もったいないので」飲食後、のんびり覗いてやってください。と、フードメニューを頼む人扱いされたので、フードメニューを頼まない為の圧がしんどいので、2階の部屋か3階の部屋が空くのを待った。

その時レジの向こうに水槽の中でアジが泳ぐのを見た。「ぷりずむ」と小声をかけた。聞こえないだろうけど。

待っている間に、もよおしてきたので、2階のトイレに向かう。こぶなしオランダシシガシラの壁一面やオブジェなどのアートに見惚れながら、流石にらんちゅう?達が居る水槽をチェックしないで、トイレに向かった。トイレの前で、女子トイレはしまっているが、男子トイレは空いてるという、何度目かのパターンに躊躇する事なく男子トイレに入って鍵をしめる。金魚の絵は美しいなと想いながらも陶器の黒ボールで手を洗う。ゆっくり鍵を空け、外に出る所で、意外な顔にを見つけられた。それは、前回お誘いをくれた彼で「やっぱり」男子トイレも使うんだねと、謎の「やっぱり」を告げられた。「何がやっぱりなんですか?」と聞くと、実は「今回あなたの姿を見るのは3回目なんです」と、以前あった彼は教えてくれた。前回は女性のトイレを使っていたけれども、前々回は男性のトイレを使っていたから。もしかして女性と思っていたら、金魚にエロい顔してるから、前回は声をかけました。と教えてくれた。

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