学生らしさにモヤモヤ。
ここ1年ほど、私はとあるラジオ番組の企画に参加しておりまして、毎月2・3本ほど脚本を執筆し続けていました。毎月コンスタントに脚本を書き続けるというのは生まれて初めての経験で、締切のたびに頭を捻らせて必死に作品を書いて。本当にものすごく大変でした。改めて、作家さんや脚本家さんを尊敬する、そんな1年を過ごしていました。
その活動の中で結構何度も言われたのが
「大学生らしい視点の作品をください」っていうオーダー。
これに、私はずーっとモヤモヤしていました。
らしさって、すごく無責任な言葉だと思うのです。
だって、みんなそれぞれ考えることとか体験した出来事は別々なのに、それを「全員学生だから」という理由だけでひとまとめにして、「君たちは学生らしさが足りないなぁ」って。枠にはめて考えるみたいな、そういう思考って、なんかこう好きになれないんですよね。
でも、らしさって、すごく便利な言葉ですよね。
革新的で、今までになかった視点の物が欲しいときに、「あなたらしい作品ちょうだいよ」って言うだけで、それとなく「新しい斬新な作品が欲しいんだろうなぁ」ってちょっと伝わっちゃう感じ。
そう思い出すと、自分の作品がどうしても他の人の作品と異質なものに見えてきて、別にそれに劣等感を抱く必要もまったくないのに、なぜか人より劣ってるんじゃないかなぁって勝手に考え出して。
みたいなことになっちゃうんです。
大学生の趣味がそば打ちではだめなの?
大学生はソシャゲにハマっておけばいいの?
学生が不倫の話執筆してなにかいけないことでもある?
なんだか、すごくモヤモヤするんです。
まあ、番組の趣旨が「大学生が作る番組」っていうのを全面に押し出してますから、それに寄せることができない私にも、非があるかもしれません。
でも、それよりもっと違う角度から、誰かを驚かせたいなって僕は思ったんです。例えば、大学生らしくないような筆の運び方とか、ストーリーの意外性とか。大学生の日常を切り取るだけで終わらないような、びっくりするような作品を作ってみたかったんです。
まあ、それがうまく結果に結びつかなかった時点で
私が敗北したも同然ですけれどね。
それで、でもせめて最後になにか一発反撃をしてやりたいと思いまして。で、一番最後の締め切りを迎える2日前、私は、以前に書いた詩集の中から一番長い文章の詩を、セリフ割りして群読用の台本にして提出しました。
以前に公開した「言葉」をテーマにした詩です。
すごく、私の想いが詰まった作品でした。
採用されるかどうかは知らない。
採用されるより、自分はこうありたいってことを
貫ければそれでいいな、と。
うーん・・・
なんか、あまのじゃくだなぁ。自分って。
まあでも、そんなこと気にせず自分の書きたいことを書いてそれを誰かが評価してくれるカクヨムは、僕にとってすごく居心地のいい空間です。
なので、これからも好き勝手書きますが
お付き合いいただければ幸いです。
21歳になりたての作者より。
ーモヤモヤはつづくー
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