桜の散る頃に
右京シンゲン
プロローグ
ちょうど桜の散る季節、僕は彼女と再会した。
今日は高校の入学式。
俺は新入生としてこの式に出席している。
新入生の挨拶のために前に出た1人の女子生徒から、俺は驚きで視線が固まった目が離せなかった。
彼女の名前は橘六花。
成績優秀容姿端麗運動神経抜群の絵に描いたような完璧な生徒だった。
その場にいた誰もが彼女に目を奪われていた。
それほどまでに彼女は美しかった。
かく言う俺も例外ではなかったのだが、俺が彼女に見入ってしまったのには他に理由があった。
おっと、自己紹介が遅れたが俺の名前は一色誠也。
この物語の主人公だ。
さて、話を戻すが俺が立花を見たのは初めてではなかった。
俺には、同じクラスで彼女と生活していた時期が、彼女に恋をしていた時期があった。
それは俺の初恋であり、彼女が苦しんでいるのを我が身のかわいさ故に傍観していた醜く忌々しい思い出だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます