第63話 小禄

「赤嶺ー! キター!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「枯れろ! この悲しみ!」

 望と希は、いつも元気いっぱい。

「これで望はカッコイイ・キャラになれるのだろうか?」

「希さんのセリフは、弱い人間、アニメ好きの人には共感できるでしょうね。」

 JRSの目覚ましとホープも、いつも元気である。

「いらっしゃいませ! 赤嶺へ!」

「よろしく! 駅娘!」

 新・赤嶺駅の駅娘も元気に望たちを出迎える。

「ということで、メインストーリーが他作と似ていても気にしないでおこう。」

「駅・線路をベースにして、メインストーリー1割で、各話のゲストのキャラクターでサブクエスト8割にしよう。」

「結局、人が共感するのは、シチュエーションでキャラの気持ちが自分で共感できるかどうかか? キャラが泣いたから、読者が泣く。キャラがワクワクするから、視聴者もワクワクする。キャラが悩んだから、一般大衆が悩み、解決策を出す。」

「その延長上で、キャラが正義貫徹だと、見ている方は安心して見られる。エロシーンが無ければ、家族団らんで見ることができる。」

「まあ、ストーリー展開重視で、立ち止まってキャラクターの苦悩を描くことが無いからな。(ということは、共感無し。)」

「そこを8割で書こう。「どうすればいい!?」「僕はダメな奴なんだ!?」と悩んで絶望する。「がんばろう!」「為せば成る!」「仲間がいるから、まだ戦える!」とかで、解決。」

「物語の解決と、キャラクターの解決は別物か。」

「もし自分がAIロボットなら「なぜ人間じゃないんだ!? 僕はロボットだったのか!?」と絶望し泣き叫びもがき苦しむだろう。そして「僕は自分の体を取り戻す!」そのために戦うだろう。」

「全ての人造人間モノの戦う動機って、同じよね。あと世界の平和のためとか。悪の秘密組織の野望を防ぐためとか。」

「なんだか血の通った物語ポクなってきたな。」

「じゃあ、今までの話は、メインストーリーを進めるだけで、血が通っていなかったのか!? 弱者の精神描写が無かったというのか!?」

「漫画とアニメは描けても、ドラマでは精神描写は描けないけどな。」

「そこは役者が精神描写を演じるのよ。」

 結論は、小説、漫画、アニメには精神描写は必要だ。

「さまよえる小禄人レベル3を倒したぞ! 突破だ!」

 望たちは駅クエストをクリアした。

「電車に乗ろう! 今日の冒険の始まりだ!」

 望たちは、モノレールに乗って、次の駅を目指す。

 つづく。

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