第1話先行公開その3

 次の場面は、明らかに草加市の何処か――屋外に見える。

そこには影にしか見えないようなモブが何かをスマホで書きこんでいるような様子が――映し出されていた。

スマホの画面らしきものには、何かの掲示板的な画面が表示されているようにも思えるが――?

【結局、全ては繰り返される。人気ジャンル以外でブレイクと言うのはあり得ないのだ】

【日本のWEB小説が異世界転移や異世界転生、他のサイトでも二次創作が――】

【我々の世界だって同じ物だろう?】

【WEB小説のブームも一周しているのでは? 時代が求めているジャンルは、もはや分かっていて特定ジャンル叩きに――】

【どちらにしても、時代は特定ジャンルに媚びている。売れるジャンル以外は終わっているのだ】

 まとめサイトに書かれているコメントは、明らかに煽り属性が付いている物ばかりが目立つ。

こうしたコメントも一種の不正手段でコメントが書かれ、それこそあるジャンルが売れるように仕向けているとも判断出来る物ばかりだ。

そうした状況が数年間続いた結果、日本のコンテンツは最大のピンチを迎えている。

このモブキャラの正体は、SNSを炎上させているユーザーだった。こう言った物を見せつけられては、さすがに周囲も黙っていない。

しかし、それに切り返しをしようと言う人物は――。

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