一文字が巨億の生命を救済しまた冒瀆しにけり『愛』といふらし

一文字が巨億の生命いのちを救済しまたぼうとくしにけり『愛』といふらし


【語釈】

愛がおおくのいのちをすくい、また、犠牲にしてきた。愛が救済するのは当然かもしれないが、なにゆゑに、ぼうとくするのか。たとえば、ヒトラーが祖国への愛から人類規模の悲劇をじやつしたことなどか。『カラマーゾフの兄弟』における「大審問官」で、現代にせいせれたりすとが罰せられるのも、愛ゆゑであったか。

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