誰そ彼

黄昏時から禍時に


藍の空には

三日月が

腰掛け

たそがれ

天仰ぐ



泣かないで


腕を伸ばしてこの手に乗せた


いつのまにやら溢れた雫

空に広がり眼下に落ちて

輝く無数の光になった



近付く程に離れていくよで

近くに居るのに顔が見えない



それならいっそ時を止め


月の雫のひとつになろう


あなたの側で輝けるなら


それが私の意味となる



本当の姿を隠す

鋭さが悲しげで


この手に掛けたのは

三日月のような貴方


いつまでも側で

輝いているから私も













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