第22話 作戦会議
私の隣の席は…、昨日全裸姿を見られた京くん。
だから…恥ずかしすぎて目も合わせられない。
あーもうどうしたらいいのー?
しかも、顔が…顔がなぜ赤くなるのーーー!
まぁ、こんなに恥ずかしいのも今日だけ!
今日の放課後に一ノ瀬さんと作戦会議をするから大丈夫よね?!
一方その頃、京はというと、
あー、もう真昼が全く目も合わせてくれないんですけどー!
まさか、嫌われちゃったのかな?
俺悪くないのに…。
本当、女子ってわからんな。
そして、放課後になった。
私は片付けをするふりをして、みんながいなくなるのを待つ。
ある程度みんながいなくなった時、一ノ瀬さんの方から話しかけた。
「でさ、昨日のこと、もう少し詳しく教えてくれない?」
「うん。それがさあ、昨日、なんか私はお風呂で気絶していたらしいの。それでね、私が気絶して無抵抗なのを理由にして、私の体にいろんなことをしたの!」
「本当にやったところを見たの?」
(ひとまず勘違いだということをわからせないとね」
「いや、実際に見てはいないんだけど…、で、でも、男ってのはそういうことを平気でするような奴でしょ?」
「いや、それはさすがにひどいんじゃないの?たしかに男ってのは女には、特にあんたみたいな美少女には、襲う奴が多いと思うけど、森木くんがそんなことをする人に見える?昔、そんなことされたことある?少なくとも私から見てみると、そんなことをする人には見えないと思うけど」
「そうだよね…、やっぱり京くんはそんなことしないよね?でも、そうだったとしても…、私昨日京くんに酷いこといっぱい言っちゃったよ?こっからどうしたらいいの?」
(勘違いだって認めるのはや!やっぱりこの子はちょろい)
「まぁ、まずは仲直りだよね?まずはなにかきっかけを作って彼と接触しないとね?」
「接触?!抱き合うの?!そんな…急すぎるよ!」
(こいつの頭の中は、本当に何も入ってないのかもしれない。いや、変態なのかも?こんなことを考えるだし)
「違う違う!会うってこと!」
「なんだぁ…、よかったー、あっ!それなら明日一緒に誰かの部屋を掃除するよ!」
「へ?どういうこと?、一から説明してくれないかな?誰かの部屋って、誰?」
(なんでこんな肝心なことは言わねーんだよ!)
「いや…、看病のお礼に何かしたいって言ったら、なんか友達か誰かの部屋を掃除するから手伝ってって言われた」
「それだーーーーーーーー!、それよ!そこで仲直り作戦決行ね。って明日だったわね…?どうしようかな…?」
「そうだ!一ノ瀬さんも明日一緒にいてよ!私一人だとなんか不安だし…」
「まぁ、それはいいけど…」
「じゃあ決定ね!」
「まぁ、いっか!それで、集合時間は?」
「あ、まだ決めてなかった…」
「それじゃあ私が決めるわ。明日9時に宮下さんのマンションのロビーで。森木くんが文句を言おうとしても、押し切ってね!それじゃあまた明日」
「え……そんなことできるかな…、まぁ、頑張ってみるよ。それじゃあまたね」
こうして翌日に向けての作戦会議は終えた。
(オリジナル小説)
3話 京と真昼のライン(2)
「あの、明日の掃除のことなんだけど、9時にロビーね。これに文句言うなら私行かないから」
(よし、一ノ瀬さんの言われたとおりにやったわ。完璧ね!)
「それはいいけど、無理はしなくていいからね」
(こんな怒り口調で来られたら掃除どころじゃねーよ!)
「無理なんてしてない。それじゃあ明日」
「了解」
(なんか明日が少し怖い)
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