00016

人間は差別し差別されることによってアイデンティティを得る。


「普通であること」は、特殊な人間がいるからこそ生じる概念だ。


よく「人はかけがえの無い誰か」であることを願い、そうでなければ生きていけないという言説がある。


しかし、大半の人間は代替可能である。

そして人は、喪失と変化に効率よく対応できる。


だから多くの人は「普通である」だけで、その大衆的アイデンティティに満足し安心できるのだ。アイデンティティというものは、人によって価値が変わる。大半の人にとっては、安いものなのだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る