第8話 暗夜の森への誘い
冒険者とは何か?
主に戦闘を生業とする帝都の何でも屋である。
ギルドと呼ばれる斡旋所で仕事を受けて依頼をこなす。
などと言えば聞こえがいいが、
実質は職にあぶれた者の日雇い業斡旋所になっている。
今のご時世、どんな職に就くにも金、金、金を要求される。
一番金が少ないのが、冒険者であり兵士未満で盗賊に堕ちる度胸もない者たちの集まりだ。
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朝、目が醒める。
今日はいつもより清々しい気がした。
顔を洗って歯を磨く。
職場までいつもの道を歩く。
「あ」
ギルドの女の子とまた鉢合わせる。
こちらに気づいて、ぎょっとしている。
なんだろう気まずい。
「お早う・・・ございます・・・昨日は・・・あり・・・あり・・・ありぐ」
噛んだようだ。
顔を真っ赤にして駆けて行った。
「?」
なんだったんだろう
わからない
$$$
まだ時間があるから
屋台に寄ることにした。
「『ささみ』売り切れでーす!」
屋台の行商人は×マークをつくって示す。
「ええ」
「代わりに、もっと利益率のいい高い肉、買って下さいよ」
「・・・」
ネムリは渋い顔をする。
食べたいが・・・金が・・・ない
「そんなに食べたいなら、『暗夜の森』まで行ってきて、自分で狩ってくるとかどうです?」
・・・
確かに肉は食べたい・・・
狩ってくるって発想はなかったな・・・
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