動物化するポストモダン オタクから見た日本社会/東浩紀

ポストモダン的な作品として、清涼院流水“JDCシリーズ”が取り上げられている。そしてJDCトリビュートである舞城王太郎『九十九十九』の第二章には、本書への言及がある。『九十九十九』を、ひいては舞城作品を読み解く上で、本書が大いなる指針となり得るのではないだろうか……と思って読んでみたらさらに混乱した(苦笑) 十年以上前の評論であることを差し引いても、細部を見れば捉え方が一方向的な印象が残る。大筋では、大きな物語の消失、データベース消費、シミュラークルの台頭など頷けることも多く、ユニークな文化論だとは思う。

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