考えごと~カラフルなガラス越しに地球を見る

紫夜

青空

わたしは気づくと、よく空を見上げていた。

一つとして同じ空はなくて。

抜けるような澄んだ青空の日もあれば、

どんよりとした灰色の空の時もある。


異国で見た青空は、真っ青で。

あまりにも鮮やか過ぎて、びっくり。

絵の具のブルーをそのまま塗っても大丈夫。

その国の色彩は何もかにも鮮やかで。

その国のケーキも、食べても大丈夫か?

というほど真っ青だった。


当たり前だったわたしの空が、

当たり前でなくなった瞬間。

わたしの中のケーキの概念が

覆ってしまった衝撃。


いつの間にか、

わたしの空が地球の空だと思っていたけど。


地球の空はみんなの空を合わせてできていたんだね。


わたしの知らない青空がたくさんある。

なんだか、面白いね。わくわくするね。


きっとね。最初は、みんな思うんだよ。

わたしの青空と違うって。びっくりするんだ。

そして、やがてのうちにね。

この青空も素敵だね、て思うんだ。

それってとても素敵なことのように思えるんだ。





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