書くようになったきっかけ

 中学1年生のときの担任の先生です。

 これはもう本当に、感謝してもしきれない。

 わたし1学年1クラスしかない田舎で育ったんですけどね、まー友達いなかったんですよ。

 平たくいうといじめられっ子だったんだよね、小学3年生くらいから、中学卒業まで。

 長いでしょ。

 なぜならクラス替えとか存在しないからね。

 んで、わたしもわたしで生まれもって性格が悪いもんだから、そんなのとは仲良くしたくなかったわけよ。

 あんな低俗な群れに無理やり紛れるくらいならひとりのほうが余程楽しい。

 なんっちゅう面倒くさいやつ。

 そうして小学生のころはずーっと図書館の本を読んで過ごしたわけです。

 まさに本が友達。

 まあ歴代の担任の先生たちもわたしの扱いには相当困っておってねぇ、中学校に上がる際にも、やっぱそれなりの情報がいくらしくて。

 わたしをしばらく観察していたその中学1年生のときの担任の先生がね、言ったんですよ。


「おまえそんだけ読んでたら自分で書けるんじゃね?書いて俺に読ませてよ」


 もちろんこんな言い方じゃなかったよ、もっとちゃんとした言葉ではあったんだけど、まあ要約するとこんな感じ。

 んで、素直なわたしは書きました。

 かれこれ20年程度前のことなんだけど、今でも覚えておりますくっそ難しかった。

 読んだだけで書けるわけねえだろ題材なんにしろっちゅうねん!!

 とか悪態吐きながら書きましたよ。

 そしたらね、読んだ先生が泣いたんだよ。

 書いてくれて嬉しいっつって。

 大の大人の男がわたしのために涙を流してくれたんだよ。

 もちろんあの糞みたいな話に感動したわけではなくて、彼には彼の思うところがあって泣いたんだろうけど、わたしはね、それが嬉しかったのよ。

 ついでにいうとクラスでわたしの存在をないものとして扱ってる子たちもね、わたしの存在は相変わらずないものだったんだけど、わたしの書いた小説もどきは読んだんだよね。

 あれはちょっと不思議な現象だったなー。

 それから、ちょっとずつちょっとずつ書くことに馴れて、高校に上がって、新しいお友達ができたのです。

 その頃わたしはまた違うものを書いてまして。

 そしたらね、それ読んだ彼女は、わたしの書いたものを読んで泣いてくれたんだよね。

 先生が泣いたときとは違う理由だったわけよ。

 わたしはもうそれが嬉しくてね。

 うん。書こう。

 って、思ったんだよねえ。

 それから、高校の図書館で山田詠美氏と原田宗典氏の作品に出会って脳天割られて、今日のわたしがいるわけですね。

 そんな感じかな。


 さーて次は何を書こう。

 いじめの話しとかもねえ、書きたいね、今しんどい人もきっといるだろうからね。

 原田宗典氏の話しもしたいなあ。

 でも取り敢えず次は、わたしが目指しているところについてでも書こうかなあ。

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