35篇 嘘だけで出来た友情-噓友-

僕は君に笑顔向けて笑っている

でも、心の中では笑ってない

僕の黒い心が悪魔のこどく

甘い天使のような囁きを君に送る

その言葉はまるで契約のよう


君と僕は親友だよ

心はいつでも繋がっている

二人の絆を切ることは

神様にも出来ないからね

ずっと一緒にいようね、約束だよ


幾度も君に囁きを送る

それは君の心を僕に繋ぎ止めるため

僕なしでは居られなくするため

僕に依存して、頼ってよ


例えるなら、僕が蜘蛛で君が蝶

君は僕の蜘蛛の糸に絡まり

死を待つだけの存在


時間が過ぎれば僕は君を忘れる

利用価値が無くなれば

僕は君から離れて、

別の人の所に行くよ


嘘と偽りで出来た友情関係

僕はこの関係に満足している


人の心は簡単に移り変わる

期待するたび、

本当の友情を信じていたら

僕の心は壊れてします

違うね…僕の心はもう壊れている


友情を信じ、裏切れた時に

もう、壊れていた…

だから僕も裏切る側に回った

だって、その方が傷付かずに済む


今だけの友情関係に

満足しているはずなのに

虚しさに心が枯れていく

流れない涙を流して

もがき苦しむ様は滑稽だろう


僕は囁く

偽りの気持ちでも

一人ぼっちにならずに済むなら

僕はいくらでも、囁く…

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