第49話 闇市

あるドライブインに寄った。とても汚いドライブインだ。もうドライブインと聞いてもわからないかもしれないだろど、ひと昔前の「道の駅」って感じです。もう死語かもしれない。今は、本来の「道の駅」などとてもきれいなところで休憩や食事をすると思う。

このドライブインには思い出があります(とはいっても苦い思い出なのだが)。まだ、子供が小さいころ、家族で旅行に行った時に寄ったドライブインだ。私しか運転をしないのでやはり疲れてきた。そこで休憩を考えていたころ、ちょうど目の前に道の駅の看板が見えたので入ることにした。するとなんか汚いし、「これが道の駅?」って感じがした。何かが違うと感じていたが、答えがすぐにわかった。間違えて入ってしまったのだ。このドライブインと道の駅が並んでおり、奥が道の駅、手前がドライブインだったのだ。だが、中は食堂もあり、お土産屋もあり充実していた。特に食堂は大盛の店もあり最高だった。そこでカレーを食べることにした。すると、子供が急にトイレと言い出し、嫁がトイレへ連れていくことに。子供たちが帰ってくるころには私も食べ終わり、ドライブインを後にすることに。しばらく家路に向かい走っていると、嫁は財布が無いことに気づき、Uターンをして戻ろうとするが、戻れない。中央分離帯がありだめだ。やっと中央分離が切れているところで、Uターンできて戻るが、もうすでに財布はない。ドライブインの店員に聞いても届出はないと言う。諦め、カード類は止めることにした。現金3万円とカード類、締めて4万円。財布のブランド品だったのでかなり高額な損失となってしまった。このような嫌な思い出なのです。

さて、嫌な思い出しかないドライブインだが、ご飯が普通すぎるてうまい。家庭の味である。前回はカレーだが、今回はオムライスにした。美味しく頂いた後は、内部を散策することにしたが、以前と変わらず汚い。すると、奥の方に「古本半額」と書いてあるではないか。気になって見に行くことに。中に入ると非常に臭い。田舎になる昔ながらの古本屋の臭いがする。何冊か手にとって見たが、1冊1冊が臭い。さらに良く見ると何処かの店のハンコが押してある。よく喫茶店などになる漫画の感じだった。

もしかして盗品?しかも割高だし、売れないよ。嫁が無くした財布が売っていなか探したが売っていない。とても怪しので、もしかして、このドライブインの店員が使用しているかとも思い、ジロジロ見るが財布が見えない。今回は諦めよう。次回、来た時にも忘れずにチェックします。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る