仮想キーボード

 しどろもどろな言葉で、その上タイプミスまでしてしまう。deleteを押す度にこの言葉も消耗品なんだな勿体ないなと思います。ずっと夢を見ていたかのような感覚でいます。なのに自分の意見はまとまらない。ただの夢遊病だよ、と言われたら、きっと反論ができるのに。事実と全く違うことが、私の味方。


 好きです。時間が無くなっていくこと。

 人生を蝋燭に例えたひとの事。消したらなくなってしまう電子の文字。大好きです。まるで電子の世界の住人のように思える人にも肉体があるんだってことが、信じきれないけれど。生まれてくることが決まった瞬間名前がなかったのに、生まれてきた時には名前をつけられてしまうようなひとが大好きです。

 名前ではなく、存在が、言葉が現実味を帯びるから世界なんだと定義してもいい。

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