第11話 蚊

蚊「プーーーーーーン」




山本「あ」




他二人「どした?」




蚊「プーーーーーーン」










山本「蚊や」






蚊「プーーーーーーン」



三人「…」



山本「ごっついうざいな」


「いくでえー」


「やってまうでー」



「はい!」



パアン!👏



山本「どや?」


「やったか!」


「…」


「アレ?いないズラ」







蚊「プーーーーーーン」


山本「プッチーン」


「プッチーン大統領」


長谷川「ロシアの大統領みたいに言うな」


山本「もっかいトライしてやんよ」


森口「あっそーいえば💡」


山本「なんじゃい山口」


森口「森口や」


「蚊ってー」


「上下に叩くとええらしいで」


山本「なんでや」


森口「蚊って上下に動くのは速いんやけど横に動くのはごっつい遅いらしい」


「よって上下に叩くと倒しやすいって言ってた」


山本「そーなん?」


「実践するわ」



蚊「プーーーーーーン」


「ピタッ」


山本「あ」


長谷川「え」


森口「なんすか?」


山本「森口の」


「森口のストロングポイントに止まった」


森口「ストロングポイント?」


「ストロングポイントってことは」


「目?」


山本「ちがう」


「まあアレやな」


「ストロングポイントっていうか」


「チャーミングポイントっていうか」


森口「チャーミングポイント?」


「チャーミングポイントってことは」


「鼻?」


山本「ちがう」


「まあアレやな」


「チャーミングポイントっていうか」


「ウィークポイントっていうか」


森口「ウィークポイント?」


「ウィークポイントってことは」


「アゴ?」


山本「正解」


森口「しんでくれへんかな」


「蚊よ」


「なに俺を象徴するポイントに止まってくれてんねん」


山本「俺が叩いてやんよ」


森口「優しくしてね」


山本「おけ」



パァン!👏



森口「うああっ!!!」


「下顎いたい!」


「頭もいたい!」


「おまっ」


「なんで縦に叩くねん」


山本「いやお前が縦に叩けって」


森口「言うたけど!」


「あのな」


「縦に叩くのは」


「蚊が空中におるとき限定や」


山本「そーなん?」


森口「そーやろ」


「ごっつい痛いわ」


山本「どんくらい痛い?」


森口「どんくらいってそらもう」


「インド象くらい痛いわ」


山本「象でええやん」


「なんでインド象やねん」




蚊「プーーーーーーン」


山本「あああああああああああ!!!!!」


森口も「朝はパン🎵」


山本「パン!👏」「パパン!👏」


「…やったか?」




蚊「プーーーーーーン」


「ピタッ」


山本「あ」


「また」


「また森口に」


森口「マジで?」


山本「森口のこと好きなんちゃうん?」


「蚊」


森口「マジで?」


「そりゃヤバいわ」


「俺」


「好きになられたら好きになっちゃうタイプやから」


山本「きもちわる」



蚊「…」ポタ


山本「アレ?」


「蚊、落ちたぞ」


「なんでや」


森口「あっそーいえば」


「俺今朝缶コーヒーと間違えてキンチョール一本飲み干してきたから」


「それで俺の血飲んだ蚊逝ったんちゃうかな」


他二人「…」





森口「あ」ポリポリ



「かゆっ」



「アゴ」








「ごっつい痒い」









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