第56話 読み手ができる配慮とは

web小説(主にカクヨム)での話ですが。



書き手が読み手にできる配慮。

セルフレイティングを明記したり、ワンエピソードを読みやすい文字数にしたり、更新時間を工夫したり。



では、読み手が書き手にできる配慮は、何でしょうか。

書き手の考え方を考慮して作品を読むこと。

……くらいかな。



応援マ-クを押したり、応援コメントを書くことが、必ずしも作者に配慮する行為だとは、どうしても思えません。

そう思ったきっかけは、あるユーザー様のエッセイを拝読したこと。

家族との接し方に悩み続け、それでも解決できない様子が綴られています。

そのユーザー様の状況は、私の家族とも似ているのです。

共感、などという言葉は軽々しく、胸が痛みました。

これは、私からは応援マ-クもコメントもできない。作者様の状況を自分に重ねてしまったからこそ、何も言えなくなってしまいました。

もちろん、そのエッセイの読者様の中には、全てのエピソードを応援しほぼ全てのエピソードに逐一共感と励ましのメッセージを書かれるかたもいらっしゃいます。そのコメントを読ませて頂き、感じました。

その読者様は、作者様のことを全く理解できていない。書かれる内容が的外れだ、と思いました。

作者様のつらい状況を応援しているの?

そのうち作者様が救われるとでも思っているの?

その善意100%の応援は、作者様を傷つけているのでは?

応援することで作者様への配慮を欠いているのでは?



私からは、そのエッセイに応援マ-クをつけることも、コメントを書き込むことも、ないと思います。

エッセイを拝読することで、作者様をそっと見守ることができれば。

そうすることが、最良だと思いたいのです。

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