さそりとふたご

猫田

第1話

ボクは嫌われている身だ。誰も近づいてくることはない。ボクのような毒舌人間には、誰も興味を示してくれないんだろう。

別に辛いわけではないが、周りが仲良くしているところを見ると、ボクの悪い噂話をして、笑っているようにしか見えない。こんな世の中狂ってる。


???「ねぇ、こんなところでなにしてるの?あそばないの?」

一霊「...遊ぶ相手がいないんだよ......」


嫌がらせか?いつもボクが1人でいるのはお前も知ってるだろ...


???「じゃーさ、わたしとあそぼうよ」


なんでだよ...ボクと遊んでも楽しいわけないだろ...


一霊「誘うなら他の奴にしてくれ」

???「だって、だれもわたしのことみてくれないんだもん」


はあ、そんなわけないだろ...こんな簡単に人を誘う奴が、見られていない訳がない。


???「じゃあ、せめてわたしのはなしをきいてよ」

一霊「だからなんでボクなんだよ...」

海女乃「あ、ちなみに、わたし海女乃っていうのってあれ..?にげてる?だいじょうぶだよ!........あ、あの「ろん」ってひとしってる?すごいアーティストだよね!」

一霊「え?あぁ、うん」


ボクは適当に相づちをうっていたが、逃げろと途中で聞こえた気がした。気がしただけだが。

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