上中下(短歌集)

KANDA

とびら(5作)

いろどりを持つエプロン姿 扉の前で見慣れた光景かな


ふりかえる消える足跡離れない 瞬きすれば次の足跡


うえを見るほど高い壁 だったら前の小さなドアに身を任せ


名前は何度も聞いているけど初めて見る川だ もう戻れない


とびらの前 そこに資格などいらぬ はだかのままで今開けるとき

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