夏の不眠

緩い暑さの午前二時。

いつまでも眠りの国への進入証をもらえない。

何度も何度もお願いしているのに。

どんな夢でも選り好みしないから。

もう何だって良いから。

あの人が夢にいなくても、苦手なものを食べる夢でも、この世で一番嫌いなあの人の隣にいる人が出てきても。

でも、それならもう、入れてもらえなくてもいいかな、なんて考えた午前三時五十九分。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る