第7話 全属性保持とスキルのバーゲンセール?
結局本は樹の部屋に置かせてもらい、物置まで剣を取りに行った後、中庭に来た。
「よし、全員揃ったな。今日も昨日と同じだ。暫くこれが続くから覚悟してくれ」
マジか!? と、皆の顔に書いてある。昨日はみんな疲れてたみたいだしな。俺は特に疲れないしスキルの成長を見るのが楽しいので別に問題は無いが。
「では、始め!」
◆◇◆
「よし、今日はここまでだ。昨日よりはへばっている者が少ないようで何よりである。では、解散!」
訓練が終わった。訓練中、剣術スキルは1レベル上昇し、3となった。
途中からまた剣を振りやすくなり、周りから『お前嘘だろ!?』というような視線を受けていたが、俺の得意なスルーでやり過ごした。
あたりを見回せば、今日は立っているのが俺と拓磨を含めて16人に増えている。美咲も今日はちゃんと立てている。こちらも肩で息をしているが。明日は倍に増えてたりしてな。
「拓磨、どうだ?」
「はぁ、はぁ、あぁ、結構掴めてきた。昨日よりは楽だ」
肩で息はしているが、直ぐに呼吸を整えられる範囲、問題はないようだな。樹と叶恵は言わずもがな。あいつらは室内系だからな。多分樹の場合は魔法の方が得意なんだろう。昨日の魔力の感知の早さの感じだけどな。叶恵はイメージ的には魔法なんだが、どうなんだろうな?
そして、多分だがやはりステータス以外にも筋肉量やそういったものが影響していると思う。筋肉痛とかはどうなんだろうか? 俺はないんだが。
俺はそんなことを考えながら、昼食を食べに行った。
◆◇◆
昼食を食べた後、樹が戻ってきたら部屋に入れてもらい、そこで本を記憶する。
ペラ ペラ ペラ
「はぁ~、それでわかるんだ」
「あぁ、完全記憶様様だ。これが日本にあればよかったんだがな」
何気にこの方法を人に見せるのは初めて、いや、ルリは見ていたか? 取り敢えず初めてなのだ。良かったな樹、第一号か二号だぞ。
速読の効果も相まって、5分程で内容を記憶する。速読がなかったら20分近くかかっていただろうな。
「すげーな、俺も欲しいぜ」
「速読なら手に入るんじゃないか?」
「今度図書館に行ってみるわ」
「そうか。んじゃ、俺はどっかで暇つぶししてくるわ。あんがとな」
俺は樹に礼を言い、部屋を出る。何でお礼を言ったんだろうな。まあ本を置かしてくれたからってことで。
さて、暇つぶしって言っても、特に行く場所はないが、また図書館にでも行くか? いやでもな……。
「あ、刀哉君」
「ん? なんだ、叶恵か」
俺が樹の部屋の扉の前でどうするか考えていると、バッタリ叶恵と会った。
修学旅行とかの泊まり先では、男女で別のフロアだが、ここは違うからな。少し新鮮というか。
「どうしたの? こんなところで」
「いや、残りの時間、暇つぶしをしようとしたんだが、何するかなって」
図書館に行くのもいいんだが、この本を借りた手前直ぐに違う本を読むのは失礼な気がするんだ。だから困ってるんだが……。
「あ、じゃあさ、ちょっと付き合ってくれない?」
「ん? あぁ、別にいいが」
そう言うと前を歩き出す叶恵。俺も後を付いていく。どうせ魔法だろう? 分かるさ、なんとなくな。幼馴染みだし。
付いたのは、多分叶恵の部屋。
「どうぞ入って」
「ほい、失礼しますっと」
なんとなくそう言って入る。何故だろう、部屋の間取りや置いてある物は樹の部屋と一緒なのに、女子の部屋ってだけでこんなに違うんだなってぐらい雰囲気が違う。
「ちょっと魔法が難しくて……刀哉君、教えてくれない? もう魔法は使えるんだよね?」
叶恵はベットに腰をかけるとそう言う。やっぱり魔法か、予想通りだな。つーかなんで俺が魔法使えるって分かったんだろうな? あ、美咲辺りか。
「あぁ、使えるぞ。どの属性だ?」
「光魔法なんだけど、全くイメージが出来なくて」
「あぁ、光魔法か。確かに概念的なものだもんな。そうだなぁ」
俺は少し集中する。すると、俺の顔の前辺りに光の玉が出る。
「わぁ! 凄い!」
「取り敢えず形はこれをイメージしてみろ。魔力の操作は出来るんだよな?」
「出来るよ」
「なら、魔力を丸く、ボール状に固めて、それを光るようにイメージするんだ」
本当は魔力を固めなくてもいいんだが、こちらの方がイメージはしやすい。
叶恵は既に目を閉じて集中している。最初の魔法は俺もだが、目を瞑って集中しないと出来ないんだよな。二回目からはできる不思議。
代わりにイメージだけ、つまり無詠唱ではこんな感じでボールを出すのが精一杯。他は目を瞑って集中するか、詠唱(自前)をボソボソと小さな声で行い発動しないといけない。く、黒い歴史ができそうだ。
と、それはともかくだ。こいつは1人で魔力を操作するところまで行ったのか。意外とセンスがあるのか?
樹の場合は俺の知識の補助があったが、叶恵は1人だもんな。異世界ものの小説を読んでいるとも思えないし、そういうセンスがあったのかもしれない。
と、俺が魔力でこの部屋を囲ったり人型を作ったりして遊んでいたら、叶恵の頭の上に光の玉が出てきた。俺ほどの光量はないが、それでもちゃんと光っている。
「やった! 出来たできた!」
叶恵は飛び跳ねて自身の嬉しさを表現する。スカートだったら危ないぞ、叶恵。
今更幼馴染みのパンチラで興奮するほど変態じゃないが、女子として危機感は持って欲しい
「良かったな。他の属性は?」
「もう時間が無いし、後は自分でどうにかしてみるよ。回復魔法もあるから」
どうやら叶恵はデフォで[回復魔法]があるらしい。いいな、それ。俺も発現出来るだろうか。
その後、俺達は魔法の訓練に向かった。尚、俺と叶恵が部屋から出てくるのを見た男子が俺に強烈な恨みを持ったらしいが、そんなことを俺が知る由もない。
というか、知っていたとしても、特になんの対応もしなかったに違いない。
◆◇◆
「じゃあ今日は本格的な魔法の発現の練習をしていくよ」
授業が始まると、マリーさんはそう言う。あれ? これ俺やることないんじゃね?と思うが、自己申告したらなんか目をつけられそうなので、魔力で遊びつつ、特殊属性の発現をしよう。
「まず、魔力の感覚を捉えることだけど、これはもうカンに頼ってやるしかないんだよね。センスの問題だからね」
おう、センスの問題か。やっぱり医学が発達していないのかな? それとも血液に流れているというイメージが無いのか。
マリーさんは魔力の操作の説明に入ったが、俺はもう聞いていない。まぁ完全記憶で思い出そうとすれば出来るんだけどな
まずは回復属性。これは何となくできる気がする。
まずは、俺の指の腹を、気づかれないように風魔法で作った刃で切る。
これ、超怖いんだぞ? 間違ったら指が飛ぶからな。慎重になる。
ちなみにこれぐらいなら全属性無詠唱でいける。
次に、そこに魔力を集めて、傷を塞ぐ。なんというのだろうか、細胞分裂とは違うのだが、こう、傷口を塞ぐ感じ。俺はそこら辺専門知識とかないから説明しづらいんだが、まあ魔力で傷を擬似的に塞いで、左右の指の皮をくっつけた感じ?
そうすればほら不思議、あっという間に傷が治った……いやほんと、説明下手ですまんな。まあ取り敢えず出来たってことだ。
鑑定で取得できたことを確認して、次に移る。
そうだな、時空魔法は少し難しそうなので、重力魔法にする。
重力魔法はなんか簡単そう。魔力で重力に働きかけて重くする感じ?
ズン!
まさにこんな音がなりそうな感じで、俺の体が地面に引き寄せられる。そこまで辛い訳じゃないが、痒いとかで済まされるわけでもない。
徐々に強くしていったら少し辛くなってきたので、魔力を霧散させ、鑑定で確認。うん、ちゃんと取得できてる。
さて、最後は時空魔法。はっきり言って時空なんて概念は日本でお目にかかることは無かった。なんだよ時空って。時間と空間?
いや、まてよ? そう言えば某有名アニメの青いたぬきがミステリーな道具を入れるのに使ってた4次元収納があったな。あれだって時空じゃないか?
あ、でも無理だ。魔力で4次元ってどうやって作るんだよ。そもそも4次元の定義がわからん。時間を止めてるのか?
3次元が多方向にあるとかなんだろうが、意味わからんから却下だ。
そこで俺は、そう言えば光や水をイメージで代換え出来たことに気づく。その時は魔力を丸くして、それを光らせるっていうイメージでやったんだ。
なら時間もイメージで行けるのでは? 流石に空間は無理だろうが。
俺は火魔法で火の玉を出す。メラメラと燃えており、極小の太陽みたいな感じだ。熱は火傷するぐらいか?
俺はその玉を維持したまま、その玉を魔力で包み、時間を止めるイメージをする。
するとどうだろうか? 火の玉の火の動きがピタリと止まったではないか。試しに魔力を霧散させると、すぐに動き出す。これで完了だな。
鑑定で確認すれば時空魔法の文字が。やはりどちらか一方が出来ればもう片方も自動的にできるか。
俺はこれで晴れて特殊属性を含めた全属性を取得することが出来たので、喜びの意を込めて魔力で花火を作った。
───実は二種類の魔法を使うのはとても難しいことなのだが、普通に出来ていたから全く分からなかった俺である。
その後、俺は気づかれないように[魔力隠蔽]の効果を信じ魔法を使っていたら、授業が終わった。魔法を沢山使ったからか、魔力がもう少しで切れそうだ。今日はこの位にしておこう。
「今日の訓練はここまで。5人ぐらい魔法が使えるようになったかな? 全属性の子はまだいないみたいだね」
どうやらマリーさんもこちらの魔法には気づいていない様子。慎重にやったからな、やったことは派手だが。
「刀哉、ようやく魔法が出来たよ」
「お、拓磨か。良かったじゃないか。ちなみに何属性?」
「火と光だな。他のももう少しでできそうな気がする。闇は難しそうだが」
光は出来て闇は難しそうって、バリバリ勇者じゃん。そのうち光に関しては右に出る者はいない的な位使えるようになるんだろ? そして闇は悪だって決めつけるんだ!
ご都合解釈の勇者は最初はウザいけど、主人公と仲良くなり始めると愛着湧くよな。
そして段々現実を見るようになる。
「闇は後で教えてやるよ」
「その言い方だともう使えるのか。刀哉はどれが使えるんだ?」
ふふ、その質問を待っていた。俺は最っ高にキメ顔をして言い放つ。
「全属──」
「刀哉ー、やっと出来たぜ!」
俺はかつて無いほどの威圧を込め樹の方をむく。
樹は俺から何かを感じたのか、ジリッと後ずさる。
「ど、どうしたよ刀哉」
「いや何、ただ殺す時は誰もいないところだよなと思っただけだ」
「怖いな!? 何か知らんが悪かったって!」
ふ、なら許してやろう。
「それより何ができたんだ? 魔力の操作?」
「お、拓磨。いや、ようやく水と光の属性が発現してな。拓磨は?」
「おぉ、凄いじゃないか。俺は火と光が出来たな。今度闇属性を刀哉に教えてもらう予定だ」
「お、お前もか。なら俺も一緒に教えてくれよ。てかやっぱりお前全属性持ってるだろ?」
さり気なく樹も交ざる発言をし、普通に俺の全属性持ちの可能性を言ってくる。俺のドヤ顔計画が……。
「は? 冗談だろ? 刀哉まさか全属性持ってるのか?」
「まぁ、その、なんだ。サクッと入手できた」
「はー羨ましいな。一体全体どういう感覚してるんだよ」
「俺よりお前の方が勇者なんじゃないか? ホレホレ」
樹と拓磨はうりうりと弄ってくる。言うなよ。てか拓磨、そんな簡単に勇者発言すな。お前の方が絶対勇者に向いてるから。
俺が聖剣持ってる姿とか、想像出来ないから。
「まぁ、とにかく飯食いに行こうぜ。腹減ってさ」
「そうだな、魔力を使ったからか?」
「そこら辺は分からんな。後で調べてみようか」
そう言いながら食堂に向かった。
◆◇◆
「よし、またしても夜がやって来た」
俺は樹達と一緒に入浴を済ませ、物置まで来ている。よく考えれば俺は別に入浴の禁止されてないから入っても問題ないよな。勇者用、というか客用の風呂は騎士用の風呂より広く、よく作られていた。まあ俺はどっちでもいいんだけどな。
そして今夜の予定。素振りではなく、スキルの取得をしたいと思う。本で読んだオススメスキルとマイナースキルだ。
まず、現在のステータスがこちら。
───────────────────
夜栄刀哉 17 男
レベル2
【生命力】320
【魔力】350
【筋力】145
【体力】140
【知力】155
【敏捷】150
【器用】150
【運】300
スキル
武器術
[剣術Lv.3]
魔法
[魔力感知Lv.4][魔力操作Lv.5][魔力隠蔽Lv.3]
[火魔法Lv.2][水魔法Lv.2][風魔法Lv.2]
[土魔法Lv.2][光魔法Lv.2][闇魔法Lv.2]
[無魔法Lv.3][回復魔法Lv.2][重力魔法Lv.2]
[時空魔法Lv.2]
ユニークスキル
[成長速度上昇Lv.-][因子適応Lv.1][完全記憶Lv.-]
[鑑定Lv.4][偽装Lv.-]
異能
【吸収Lv.-】
────────────────────
魔法は訓練中に意図的にレベルを揃えるようにやっていたのでこうなったのだろう。無属性だけは魔力で遊んでいるとレベルが上がってしまうのだが。
さて、まずはオススメスキルから[気配遮断]。気配を遮断し、敵から身を隠すスキル。
これは意識して気配を消そうとしていると取得できるらしい。3時間から5時間が目安だと。
俺は物置の壁に背をつけ、息を殺して気配を消す。気配が消えているのかは分からないが、少なくとも息は殺しているのだから大丈夫だろう。
たまにたまに鑑定で確認していたら、30分ぐらいで気配遮断を入手した。うむ、やはり早い。さすが勇者スペック。
さて、次はマイナースキルから[歩行]。歩くのが上手くなるスキルらしいが、はっきり言って何それってスキルだ。
マイナーな理由は、スキルの効果が意味不なうえに、地味にきつい取得条件。一定の歩幅で一定の速度で歩くと取得できるらしい。
確かにこれ、難しいな。やりたくない。疲れる。
はい、1時間ほど掛けてようやく取得。正確には最初の20分ほどは歩幅と速度の調整で、残り40分を城の周りを歩いてきた。丁度ここに戻ってきたところで鑑定を使ったら取得してたわ。
まあ取得してれば効果を発揮するんだから取っておこう。俺は取得速度も早いからな、そこまで苦じゃない。
次はオススメスキルから[照準]。目標に攻撃を当てやすくなるもの。
取得条件は目標に遠くから攻撃を当てていればそのうち取得可能らしい。
安定の10分で取得。だって魔法で遠くから森の木を撃てばいいだけだし。楽だ。確かに手軽だから取れるな。
続いてマイナースキルから[梱包]。物を包むのが上手くなるスキルらしい。マイナーな理由はまたしても効果に反しての取得条件。
取得条件は物をいくつも何かで包むこと。包む対象や包みはなんでもいいらしい。しかし、一つに10秒でも結構かかるらしい。まあ確かに同じことの繰り返しだもんな。
───まさかの5分で取得。いやね、魔力で森の木を包めるだけ包んでたら簡単に取得したわ。魔力で包んじゃダメというのは無いしな。誰も試したことがないのだろうか。
屁理屈を捏ねている気がするが、取得できている以上正しかったのだろう。
さて、多分今12時、0時かそこらだと思うから、次で最後にしておこう。
最後はオススメスキルから[魔力纏い]。武器に魔力を纏わせることが出来るらしい。
取得条件は武器を魔力で覆うだけ。
一体魔力を纏わせるとどうなるのか分からかいが、オススメスキルなのでやってみよう。
まあ、きっと切れ味とかが上がるのだろうと期待しながら、物置に置いてある剣に魔力を纏わせる。
はい、1回で取得完了。何かを魔力で包むのは何回もやってるからな。主に一部屋丸ごと包んだり。
ということで、無事スキルを取得した俺は、物置の硬い床で眠りについた。
◆◇◆
「よし、全員集まったな」
刀哉がスキルの訓練をしている頃、5人の人影がここにあった。刀哉命名の腹黒王と王女、そしてその腹心である。
「召喚の片付けで遅れたが、今回の議題は勇者についてだ……と、その前に、ギルイ、他の国の動向は?」
「今の所、お互いに牽制しているところです。表立った動きは見られません」
「うむ、分かった」
腹心のギルイはそう答える。王は頷き、次に進む。
「一昨日の勇者との契約だが、予想外の邪魔が入った」
「予想外の邪魔、ですか?」
こちらも腹心のローギスが首を傾げる。一体何が、と。
「勇者の中に頭が回る奴がいてな、契約の内容を変更させられた。まあ特に支障はないが、我々のことを疑っているのも事実。暫くは下手な行動はしない方がいいな」
「そうですな、しかしその勇者は早めに始末した方がいいのでは? もし発言力のある者だと他の勇者にも疑念を抱かれる可能性があります」
最後の腹心のユスベルが聞く。他の腹心も同感の様子だ。
「それは少しやめた方がよろしいかと」
すると、今度は王女が答える。腹心たちは少し顔を顰めるが、話に耳を傾ける。
「あの方だけでなく、数人がこちらを疑っています。1人だけならどうにかなるでしょうが、一人いなくなれば他の数人の疑いは深まり、行動に出る場合があります。レベル1の勇者ならそこまで脅威になるとは思いませんが、それでも勇者。【能力】の詳細がわからない今、やめておいた方がいいかと。
それに、もし疑念を抱かれたところで私たちがしばらく何もしなかったら問題ありませんし、その勇者もボロ屋に移動させた上で[魅了]を掛けてみましたが、特に他の勇者からそういった話も聞いていません」
王女は1通り話し終わると口を閉じる。これ以上は喋らないということだ。腹心達もそれがわかったのか、神妙な顔をして唸る。
「どちらにせよ、こちらが動きさえしなければ問題は無い。忘れた頃に迷宮で始末すれば問題なかろうて」
王の一言でこれからの予定は決まった。暫くは王国の様子見と勇者の成長を見なければいけない。ここでの会議は解散となった。
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